「降りてきなさい」  02.06.16  ルカ19:1〜10

 ザアカイさんは、人からお金を集める徴税人という仕事をしています。
それは、人から嫌な顔をされる仕事でした。それでも、お金を集めなくてはなりませんから、
怒ったり脅かしたりします。だんだん、ずるいこともするようになりました。
そうやって、人からはもっと嫌な顔をされるようになっていきます。
怒ったりずるいことをしなければ良いのに、なかなかやめることができません。
ザアカイさんはそんな自分のことが好きになれなかったのです。

 ある時、イエスさまがおいでになると聞いて、ザアカイさんも見てみたくなりました。
すでに通りにはたくさんの人が集まっていました。そこで、木の上からイエスさまを見ることを
考えました。
 イエスさまは、木の上のザアカイさんをご覧になりました。ザアカイさんはドキッとしたことでしょう。
嫌な顔をして見られたらどうしよう…。でもイエスさまはおっしゃいます。
「急いで降りてきなさい。ぜひ、あなたの家に泊まりたい。」
 イエスさまは、ザアカイさんの悪いところもご存知でした。それらは、イエスさまもお嫌いになることです。
それでも、ザアカイさんのことを嫌いになりはしません。それでも、泊まりたいとおっしゃってくださるのです。
 イエスさまは、「降りてきなさい。ぜひあなたのところに泊まりたい。」
こんな呼びかけを私たちにもしておられます。良いところだけでなく悪いところもある私たちです。
しかし、それでも大切なあなただ、と呼びかけられているのが私たちなのです。

 問 「神さまは、どのように私たち罪人とかかわって下さるのですか。」
 答 「神さまは私たちの罪を憎みます。けれども、私たちを愛することを決してやめません。」

 罪は、最後の決定的なことではありません。
 罪を乗り越えてくる神の愛こそが、最後まで残る決定的なことです。
 この愛に包まれている私たちです。